小児眼科

 小児眼科


新馬場眼科では、院長 芳賀医師の専門でもある小児眼科領域の診療・治療に力を入れています。 詳細は、以下をご覧頂くか、ご来院頂き御相談下さい。

1.子供の目の発達
2.子供の目の病気
3.斜視
4.弱視
5.近視
6.最新の子供の近視治療


1.【子供の目の発達】


子供は、年齢と共に目が発達し、それと共に視力も発達します。
生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ眼が見えません。
視力の発達は、目の発達に合わせて実際にモノを“見る”ことで育ちます。




2.【子供の目の病気】


お子さんや、お孫さんで、こんなことはありませんか?

● 目が光る。
● 目を細めてモノを見る。
● 頻繁に目をこすっている。
● 片方の目を隠すと、異常に嫌がる。
● 正面から顔を見た時に、黒目がずれている。
● テレビなどを、すごく近づいて見ている。
● 正面にあるモノを、横目で見ている。

これらの症状を見つけたら、もしくは、おや?と思ったら、眼科を受診しましょう。
早い段階で気付けば早期治療が出来ます。早期発見には、周りの大人が良く観察をしてあげることが大切です。


3.【弱視】


(1)弱視とは
弱視(医学的弱視)とは、コンタクトレンズや眼鏡をかけても視力が上がらない目の状態です。
視力が育つ8歳くらいまでの間に視力が育ち切らないと、その後弱視という状態になってしまいます。
通常の近視や遠視、乱視は、レンズによって光の曲がり方を調節することで、視力が上がりますが、弱視では、視覚情報が伝達される途中のどこかに支障が生じて、視力があがりません。
例えば、生まれてから3歳くらいまでの間に目を使わない状態が続くと、視力が発達せず弱視になってしまいます。
一定時期を越えてしまった場合は弱視は治す事が難しくなります。
その為、子供の時に安易に目を隠す様な行為(例えば眼帯をする)は、非常に危険です。
また、もともと片方の目が斜視だった場合は、その斜視の目を使わずに正常な目ばかり使うので、斜視の目が弱視になってしまう場合があります。
左右の目で、視力(屈折)に差がありすぎる場合も、視力の悪い方の目を自然と使わずに、良い方の目を使ってしまう為、視力の悪い方の目が弱視になりやすくなります。
必要な場合は必ず、眼科を受診してください。

(2)弱視の治療
弱視は、視力の発達が終わる8歳くらいまでの時期、それも早ければ早いほど、治療の効果が高くなります。
弱視の治療の基本は、弱視の目できちんと鮮明な像が網膜に結ばれる状態にすることです。
様々な治療法がありますが、

● 眼鏡を常にかけて、常に網膜に鮮明な像が結ばれる様にしてあげる方法
● 良く見えている方の目に、絆創膏のようなシールを貼って見えない様にして、弱視の方の目を強制的に使わせる方法

これらが代表的な治療です。
いずれも、自己判断はせず、眼科を受診し診察と治療の相談をしましょう。


4.【斜視】


(1)斜視とは
斜視は、モノを見るときに黒目が片方は正面を向いているのに、もう片方が違う報告を向いてしまっている状態を言います。(両眼が斜視の場合もあります)

● 黒目が顔の内側を向く、内斜視。
● 黒目が顔の外側を向く、外斜視。
● 黒目が顔の上側を向く、上斜視。
● 黒目が顔の下側を向く、下斜視。

黒目の方向は変わらないですが、目自体の角度が変わってしまっている、回旋斜視。
といった、様々な種類があります。
また、斜視に似た症状も非常にたくさんあり、専門の人間でないと判断出来ない場合も多々あります。
少しでも不安な場合は、すぐに眼科を受診しましょう。

~斜視に似た症状~
● 新生児は、目の筋肉が未発達なので、目の位置が不安定になりますが、少しずつ筋力がつき、安定します。
● 赤ちゃんは目の根本が低くて広い場合が多く、見た目が内斜視の様に見える場合がありますが、これは斜視ではありません。
● 大人でも眠い場合や、お酒に酔っている場合は、目の位置がずれます。これも斜視ではありません。

斜視は、人口の3%程度の割合でいるとされており、決して珍しい病気ではありません。
そして、多くの方は子供の頃に気付かれて早期の治療が出来ますが、そのまま成長して大人になってしまう方も多くいます。
斜視の原因や治療は様々です。中には脳の病気や全身性の病気が原因の場合もありますので、眼科を受診してください。

(2)斜視の治療
斜視の治療は3段階の治療があります。
1.両目の視力を良くする。
2.目の位置をまっすぐにする。
3.両眼でモノを見て、立体視する。

特に、2の目の位置をまっすぐする、という治療段階では、眼鏡をすることによって目の方向をまっすぐにすることが出来る場合もあれば、手術で目の筋肉の位置を直す場合もあります。
また、手術を行って筋肉の位置を直しても、時間が経つと戻ってきてしまう場合もあり、根気強い治療が必要です。

大人の方の斜視の場合は、集中している場合には目がまっすぐ向いているのに、力が抜けると外側に向いてしまう様なタイプもいます。
また、見た目が原因で就職や結婚に不利になってしまったり、御自身の精神面で影響が出てしまう場合もあります。


5.【近視】


(1)近視とは
目の中には、厚みを変えることができる水晶体というレンズが入っています。
目には、角膜と水晶体というレンズの役割を成す部分が2カ所ありますが、厚みを変えられる水晶体によって、近くや遠くにピントを合わせることができます。
ある1点から発せられた光が広がり、角膜と水晶体を通過して曲げられて網膜上にはまた点として集光するのが正常な状態ですが、角膜と水晶体を通過した光が、網膜よりも手前で集光してしまう場合を近視、網膜より億(実際にはどこにも集光していない)に集光してしまう場合を遠視と言います。
どちらも網膜上からずれているので、モノがボケて見えます。
水晶体には、厚みを変える為の筋肉が付いており、厚みを厚くする場合に、筋肉をより使います。
厚みを厚くすると、光が多く曲がります。
近くのものを見ようとする場合は、水晶体の厚みを厚くして、光をたくさん曲げないと網膜上に光が集まりません。

(2)子供の近視
子供は、全身の筋肉同様、目の水晶体の筋肉も非常に柔軟です。
その為、水晶体の厚みを変えることが容易にできます。(老人になると筋肉や水晶体が硬くなり、厚みを変えにくくなります。これが老眼です。)
近くのものを見るときに水晶体の筋肉を良く使いますが、子供の頃にゲームやマンガ、テレビを至近距離で見ていると、近くを見る為に常に筋肉を使う状態になり、そのまま使い続けると近視になってしまいます。
近視の一歩手前の状態を、仮性近視、又は、調節緊張といった呼び方をします。
仮性近視は、一時的な近視状態のことですが、例えばゲームを長時間行っていた後に遠くを見ると、頑張って目をこらしても遠くがボヤけて見える現象です。
この現象は、時間が経つと元に戻ります。
子供の近視は、この仮性近視が非常に多く、治る近視、とも呼ばれていますが、適切な処置を行わないとそのまま強い近視に移行してしまいます。

(3)子供の近視治療
子供の近視治療には、様々な方法があります。
筋肉を使わずに近くを見られる様にする眼鏡や、寝ている間にコンタクトレンズを装着して近視の進行を遅らせる方法等、多様です。
気になる方は、眼科を受診し、お子さんに合った方法を御相談下さい。

しかし、まず普段の生活で予防をしっかり行う事が大事です。

● テレビやゲーム等を近くで見すぎない。
● 背筋を延ばす。
● 近くを見る場合は短時間にする。
● 近くを見た後は、遠くを見る様にする。


6.【最新の子供の近視治療】


近視の進行を抑える目薬を御存知ですか?

新馬場眼科では、マイオピン(低濃度アトロピン)という目薬を取り扱っています。
マイオピンは、1日1回点眼をすることで、近視の進行を抑制する点眼薬です。
マイオピンは、まだ国内では未承認の薬剤ですが、シンガポール国立大学の臨床試験で0.01%アトロピン・0.025%アトロピンの近視抑制効果が証明され(Ophthalmology 2012:119(2):347 54)、日本でも自由診療で様々な眼科が使用を開始しています。


マイオピン点眼薬は自由診療になり、混合診療が出来ません。
保険が使用出来ませんので、ご注意ください。

マイオピン0.025%

当院では、より近親進行抑制効果の優れた、0.025%のマイオピンの取扱いを開始致しました。

点眼薬費用 : 3,500円(税込)
(注)まとめ購入は、最大3本/1患者様、となります。

詳しくは、お電話かご来院頂いた際にお尋ねください。
御興味が御座いましたら、御来院頂き診察室にて医師にお問い合わせください。

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